ピーターの航海日誌

アラ還おじさんの雑記Blog

たこ焼き


関西の粉物文化うんぬんはさておき、神戸に住んでいて子どものころから、おやつ代わり、または家族の昼食にもなるソウルフード、それがたこ焼きです。
普通僕たちが食べるのは写真の様に、出汁に浸かっていて、その上からソースをかけたものが普通なのです。(写真は、家の近所の「たこ八」さんのもので、昼食にお店によった時の写真です。)
神戸市の西隣、明石市の「たまご焼き」も全国的に有名ですが、(なぜ明石焼きなんて変な呼ばれ方になったのかなぁ?)あれはお上品に、出汁に一つひとつ入れて食べます。
神戸や大阪は「たこ焼き」と呼び、持ち帰りなら舟にのせ、ソースなどをつけて終わりです。お店で食べる場合、お上品なお店なら、明石と一緒で出汁に一つひとつ入れて食べます。しかし僕のようなガキの行く店は、どんぶりにたこ焼きをポンポンとほりこみ、やかんに入れた出汁を上からドボドボっとかけてできあがりです。その上からソースをドボドボとかけて食べ、残った出汁+ソースの真っ黒な液体をゴクゴクと飲むのです。これが結構おいしいのです。
おばあちゃんが、家の軒先を改造してたこ焼き屋をはじめ、お客の殆どが子どもというのが元々の世界。ちょっと広い土間を改造して、お好み焼きまで出すお店も、お客は殆どが子どもたちでした。いつの頃からか、お店で「お父ちゃんミルク(俗名ビール)」が出されるようなり、おじさんたちの憩いの場になってしまいました。子どもが減ったのが影響しているのでしょう、少子化の影響がこんなところにまで及んでいるのですね。
小学校の時、給食のおかずがまずいと、友人数名と学校近くの「じじばば」と呼ばれるたこ焼き屋さんにいって、どんぶりに入ったたこ焼きを食べていました。屋号はきちんとあったはずですが、じいさんとばあさんがやっているので「じじばば」と呼んでいました。ほかの店より安いのも小学生には魅力でしたが、あるとき「こんな値段で大丈夫? ガス代とか材料代たりるの?」なんて小学生にしてはまともな質問をしたことがあります。「おっちゃんらは恩給があるから大丈夫や」といっていました。それを聞いて安心したのですが、本当かどうかは定かではありません。
昼間、学校から抜け出して、たこ焼きを食べていても問題のない、のどかな時代のお話です。あの頃と変わらないのは、どんぶりに入れ、出汁にひたひたにつけ、上からドボドボとソースをかけ、最後にお汁を(健康のために全部は飲まないが)ジュルジュルとすする、あの味だけですね。粉とソースと出汁、変えたくても変えられないですね。