ピーターの航海日誌

アラ還おじさんの雑記Blog

The STAX Records Story

モータウンと並んで興味のあるレーベル。歴史的なことは全く知らなかったので、このDVDを購入。米国で出た2つのDVDをワンパッケージにした物の片方(RESPECT YOURSELF - The STAX Records Story)です。
もともとは、白人のジム・チュアートが古い映画館を買い取り、カントリー・ミュージックを録音しだしたのがスタートで、彼の姉のエステルが事業に参加。彼女は建物の一部をレコード店にし収入を確保。また店の外にスピーカーを置いて音楽をならし、若者がどのような音楽がすきなのかマーケティングも兼ねていたそうです。
ハウスミュージシャンといえば有名なブッカーT&MG'Sで、黒人と白人の混成バンド。途中から経営に参加するアル・ベルは黒人。事務所にある一つの電話を白人のジムと黒人の自分が使って仕事を進めることが画期的なことだったと言っているところがとても印象的でした。またオーティス・レディングが来たときの話、サム&デイヴが来たときのことなど興味深かったです。
昼間、黒人専用のロレイン・モーテルでミュージシャンたちはプールに入ったり、作曲したりし、夕方から録音という生活をしていたそうですが、そのモーテルでキング牧師が暗殺されました。そこから街の雰囲気も悪くなり、白人と黒人との関係もバランスをくずしていったとのこと。アトランティックとの契約でアーティストや版権をとられたあと、CBSコロムビアとの契約、しかし販売した代金が回収出来なくて資金繰りが悪化。映画の制作まで手がけ、多くのすばらしいアーティストがいながら、市場から一時姿を消したそのいきさつまでをしりました。
モータウンと違い、「荒削りで骨太なソウル」を生み出したSTAXの経営陣、作家チーム、ミュージシャン、ボーカリストなどを通して、歴史を興味深く見ることができました。やっぱりシンプルだけどカッコいいサウンドですよね。

リスペクト・ユアセルフ~スタックス・ストーリー [DVD]

リスペクト・ユアセルフ~スタックス・ストーリー [DVD]