ピーターの航海日誌

アラ還おじさんの雑記Blog

もう家には帰られない

今日、お袋に会いに施設に行きました。お袋は、介護用のボードを使えば軽々とベッドから車椅子に介護者が移動させられるのを見せたいということで、僕が呼び出されたのです。そこで僕がお袋に告げたことは、「それが出来てももう家には帰られないよ」「それを使ってだれがなにをするの」と言うことです。
糖尿病で倒れたお袋を老々介護で親父が面倒をみていましたが、親父も癌になりました。入院しないといけないので、お袋を施設に預けたしだいです。親父は、抗がん剤治療(ST-1という薬の投与)がしんどいので途中でやめてしまいました。高齢ですので今のところ病気の進行もなく数値は落ち着いていますが、いつどうなるかは分からないと医者からいわれています。もちろん本人も聞いています。
親父は投与がなくなったため「元気になった杖もいらないかな」といっておりますが、誰が見てもふらふらしていて、絶対に杖をつきなさいといいきかせています。こんな状態ですから、お袋は家に帰ることを夢見てリハビリをしていますが、親父が大丈夫といっても爆弾をかかえており、突然悪くなったら、親父は入院。お袋を急に預かってくれる場所はみつけられません。そのあいだ僕は仕事を休む、もしくは仕事を辞めるという状態になります。お袋の施設も、お袋が病気をして病院への入院が20日以上になると、施設に戻ることができません。ですからなにがあってもおいてもらえる特養への移動を考えないといけないのです。
今日、得意げに見せるお袋に言ったことは、親父の現状、もし万が一の場合僕が仕事が出来なくなる・・・総合的に判断して特養への移動を施設のケアマネさんを通して依頼する。実際のところ空き待ちなので2年程度かかることもあります。いまでも痴呆の方が多く、イヤな思いをしていますが、特養になるとほとんどがその状態です。そんなところに移動しないといけないよと告げました。
得意げな顔から、半泣き状態へ、「私が病気したから悪いのやね」といいました。「医者の言うことをきかない」「食事療法もインチキで医者への報告の単位数をごまかす」「薬もちゃんと投与しない」まぁその結果であることはたしかです。でも前に進むしかないし、そこで楽しく暮らす方法を見つけてもらわないといけません。希望するしないは別に、本人の希望も関係無く、前に進まないといけない。これが現実です。